【科学】硬い肉を柔らかく下ごしらえするコツ【プロテアーゼ】
ブログ主の覚え書きです。
先日(5月25日)の読売新聞夕刊に『硬い肉 柔らかく下ごしらえ/酵素の働きで筋繊維切断』という記事がありました。
詳しくは後述しますが、タマネギに含まれる「プロテアーゼ」という酵素を利用して肉を柔らかくするという方法を説明するするもので、プロテアーゼはパパイヤやパイナップル、キウイにも含まれていると書かれているのを見て、「あれ?パイナップルに含まれているのはパパインでは?」と思って百科事典(ブリタニカ)を引いてみたら、納得しました。
プロテアーゼというのは『タンパク質分解酵素』のことなんですね。つまり、総称です。
タンパク質分解酵素には様々なものがあり、例えば動物の胃液に含まれるペプシン、植物では、パパイヤに含まれるのはパパイン、パイナップルにはブロメライン、イチジクにはフィシン、キウイにはアクチニジンなどがあり、これらはプロテアーゼの下位分類でした。(て、ことは、ブログ主は勘違いをしていたことになります。)
プロテアーゼ(Protease)は元はドイツ語で、タンパク質分解酵素はproteolytic enzyme(プロテオリィティック・エンザイム)とも呼ぶそうです。(proteolytic【形容詞】<proteolysis【名詞】タンパク質分解)
タンパク質分解酵素で肉が軟らかくなるメカニズム
“肉を軟らかくする”とは記事のタイトルにもあるように、“筋繊維を切断”することなのだそうです。
肉の表面にプロテアーゼが付着すると、肉の中に浸透し、徐々に筋繊維を切断するので、肉の形は変わらないけれど、肉は軟らかくなる、というわけです。
タマネギを使って肉を柔らかくする下ごしらえ方法
プロテアーゼが含まれるものなら他のもの、例えばキウイをピューレ状にしたものでも下ごしらえに使えますが、甘みがついてしまいます。そこで、タマネギを使った下ごしらえ方法が紹介されていました。
ステーキ肉で言うと、1枚当たりタマネギ1/2個分のすり下ろしが適当で、肉の表面に塗りつけて数時間~1日置くのが良いとのこと。密閉できるビニール袋を使うと便利です。
タンパク質分解酵素を使った調味料もある
記事には商品名が書いてなかったのですが、調べたら、味の素から、「お肉やわらかの素」というのが出ていることが分かりました。多分このような調味料なのでしょう。
成分は「食塩、酵母エキス、ホワイトペッパー、デキストリン/加工でん粉、調味料(アミノ酸)、増粘多糖類、酵素」とのことで、下味も付けながら5分で肉を柔らかくできるようです。
更にFAQを読むと、「酵素」の正体は、“とうもろこしなどを原料に発酵させて作った”タンパク質分解酵素だそうです。
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