【政治】国会ペーパーレス化議論 進まぬ意外なわけは?
本日(2017/06/21)読売新聞朝刊に『「国会ペーパーレス化」議論 印刷費7億円削減目標』という記事が掲載されていました。
ブログ主は国会中継(インターネット中継)をよく観るので、日本維新の会の議員がこの件で質疑をしているのをたまたま見ました。そのときは単なる経費削減の話と思っただけでしたが、この記事にちょっと面白いことが書いてありました。
提案の趣旨は、読売新聞のWEB版に記事がないので、産経WEB版からの引用を掲載します。
衆院、「ペーパーレス化」検討 議員全員にタブレット端末
2017.3.28 16:09更新衆院議院運営委員会の佐藤勉委員長(自民)は28日の議運委理事会で、日本維新の会の遠藤敬国対委員長が提案した「国会のペーパーレス化」に関し検討を進める考えを示した。
遠藤氏が提案するのは、国会規則を改定して議案の紙での配布をやめ、議員全員に配るタブレット端末で代替する案。国会での印刷費は衆参両院で年間約12億円に上るとされる。
http://www.sankei.com/politics/news/170328/plt1703280020-n1.html
国会では、下記の議事録で片山大介議員が質疑を行っています。
引用した記事だけ読んだら、ふーんと思うだけかも知れませんが、読売に書いてあった面白いこととは、“自民、公明両党が前向きな姿勢を示す一方、民進、共産両党は回答を保留した。”という文に続いて書いてあった理由です。
“野党は審議の引き延ばしや廃案を狙って、国会の最終盤に内閣不信任決議案等を出すケースが多い。印刷を理由に、審議を長時間止めることができるためだ。”
不信任決議案が出されると、採決自体にに時間が掛かることはよくあるのですが、議案も全員に印刷・配布されるので、ペーパーレス化すると、野党側は「抵抗手段」の一つを失う、というわけです。(【2018/12/03追加】記事全文:paper_less_20170621_0001s.jpg )
下は、経費節減効果はいかほどか?という表です。
ここにある「法や規則の改正」というのは、片山議員が委員会で説明している、
“国会の方でいえば、なぜペーパーレスが進まないのかというと、六枚目の資料にある議院規則、それからもう一つ、先例などによると。この二つによってやはり紙で配ることが続けられているというふうになっている。 それで、この議院規則は、これ参議院の場合は参議院規則なんですが、これは昭和二十二年に作られたもので、(後略)”
辺りの話のようです。
経験上、電子化でペーパーレスを図っても、作成途中で印刷してチェックするので紙を消費したり、利用する人は結局印刷してしまうことも多いのですが、国会の場合は、イントラネット上に割合と早く情報が上がり、議事録もまず未確定版が上がるそうですが、それすらも印刷して配布されたり、書類によっては多方面から二重に配布されたりと言った無駄も多いそうです。
最初に書いたように、これは日本維新の会の提案で、同党の足立康史議員もこのようなツィートをしています。
下線はブログ主が引きました。 激しく同意ですw
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