【マスコミの偏向報道】今こそ思い出そう、テレビ朝日の「椿事件」と放送法第4条
この記事は「加計学園問題」とは直接関係ありませんが、カテゴリは同シリーズに分類します。
下の画像は、昨日(6月16日)に通常国会が閉会した夜の報道ステーションのセットです。
これを見て、怒ると言うよりは、あまりにも悔しさが滲みすぎていて失笑してしまいました。
これはともかく、近頃の報道番組や情報番組の政治的偏向性は看過できない状態になっています。
放送法第4条は有名無実化されてしまったようです。
放送法第4条とは
放送法第4条にはこのように規定されています。
(国内放送等の放送番組の編集等)
第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
- 一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
- 二 政治的に公平であること。
- 三 報道は事実をまげないですること。
- 四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
出典: 電子政府の総合窓口 e-Gov>放送法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO132.html
説明は不要かと思います。
椿事件(つばきじけん)とは
これに関しては「椿事件」で検索すればいくらでも解説が見つかるので、Wikipediaの「椿事件」の項の冒頭の説明を引用します。
(つばきじけん)とは、1993年に起きた、全国朝日放送(愛称および現社名:テレビ朝日)による放送法違反(政治的な偏向報道)が疑われた事件である。当時テレビ朝日の取締役報道局長であった椿貞良の日本民間放送連盟(民放連)会合での発言に端を発したことからこの名で呼ばれる。
当時の新聞記事報道でも分かるように、
1993年6月の衆議院解散(嘘つき解散)後、7月18日に第40回衆議院議員総選挙が行われ、与党自由民主党が解散前の議席数を維持したものの過半数を割り、非自民で構成される細川連立政権が誕生。自民党は結党以来初めて野党に転落した。
のを、自分の工作だと自慢げに会合で話したことを産経新聞にスクープされたことで発覚しました。背景には当時問題になっていたテレビの“やらせ”の横行があります。
椿貞良氏国会証人喚問
椿貞良氏は平成5年(1993年)の第128回国会、『政治改革に関する調査特別委員会』に参考人として招致されました。
その時の議事録はこちら↓です。(128国会 政治改革に関する調査特別委員会 第8号)
- HTML: http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/128/0542/12810250542008c.html
- PDF: http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/128/0542/12810250542008.pdf
当時、自民党の梶山静六氏と佐藤孝行氏の写真を映して、“いかにも悪代官のような”イメージを与えたり、コメンテーターに恣意的な発言をさせたり(※)と、様々な小細工を指摘されていますが、今から考えると、かわいいものだという気がします。
※谷垣禎一議員の発言
○谷垣委員 (前略)私たまたま自分が見た番組でございますが、七月十三日ですね。七月十三日、これは十八日の投票日の直前でございます。
「ニュースステーション」を私見ておりましたら、投票へ行こうキャンペーンというのがあのときやっておられましたね。
その投票へ行こうというキャンペーン、たしかキャンペーンの中だったと思うんですが、和田さんという朝日新聞の記者、いつも小宮さんの隣に座っておられる方ですが、あの方がこうおっしゃったんですね。政権交代の可能性が少しでも出る方向に行くとよいのですがねとおっしゃったんですね、つぷやくように。それにすぐ畳みかけて、久米さんが、投票へ行きましょうとおっしゃったんです。
これはたまたま私が目にした一つですけれども、(後略)
この議事録の中で、谷垣禎一議員が面白いことを言っています。
新聞や雑誌ですと、御発言の内容は後々まで我々調べて、こういうことを言ったじゃないかとか、これはおかしいよということが言えるわけであります。ところがテレビですと、今たまたま私がメモした例を申し上げましたけれども、電波は流れてしまう。ビデオを撮って監視している人なんて余りいないんですね。
残念ながら、自由民主党、資料を探しましたがほとんどありません。自由民主党はそんな恐ろしい組織じゃありません。「ニュースステーション」の番組を逐一撮って後から問題にしよう、こんな組織は恐らく日本の国家組織にもないと思いますし、まあこういうことをやっている組織があったらこれは極めて私は恐ろしい組織だと思うんです。
たかだか12年前のことですが、現在はAV機器等の発達で、“ビデオを撮って監視している人”はたくさんいる世の中になりました。
そして動画サイトにアップされるわ、画面のキャプチャは撮られるわ、SNSで拡散されるわで、今では視聴者が監視している時代になりました。
今や“一般人”が、谷垣氏が言う“恐ろしい組織”になったわけです。
情報公開が進み、このようにネットで簡単に過去の国会の議事録も閲覧できるし、国家戦略特区一つとってみても、各会議の提出資料や議事録は閲覧可能です。
ブログ主のようなごく普通の人間でも、『加計学園問題』について疑問に思って少し調べたら、すぐに真実が分かる時代に、報道に携わっている人間が分からないはずはなく、多分、自分に都合の良い情報のみ流したり、意図的に切り取って放送しているのは明かです。
下は当ブログの記事『【テレビ朝日捏造報道】報道ステーションで加計学園の資料は2枚だけというのは嘘』で指摘した、加計学園ではない今治商工会議所が作成した大学の概要をあたかも大学が作成したかのように報道した際の画像ですが、これも静止画と国家戦略特区で公開している資料と照らし合わせて捏造が発覚したものです。
テレビ朝日だけに限りませんが、テレビ朝日は椿事件を忘れてしまった、というよりは、すぐに嘘がばれることは承知して、開き直っているとしか思えません。
機能していない放送番組審議会とBPO
現在、NHKや民放各局は放送番組審議会(放送法第6条第1項)を、放送番組の適正を図るため、放送番組審議機関の設置が義務づけられていますが、各局が独自に委員を選ぶというもので第三者機関ではありません。
また、第三者機関としては、BPO(放送倫理・番組向上機構)というものがあり、そのHPでは下記のように謳っていますが、近年のテレビ番組の暴走は“言論・表現の自由”の範囲内だと言うのでしょうか?
放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、第三者の機関です。
主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証して、放送界全体、あるいは特定の局に意見や見解を伝え、一般にも公表し、放送界の自律と放送の質の向上を促します。
※BPOはNHKと民放連によって設置された第三者機関です。
« (・∀・)釣り忍(シノブ)を作ってみた | トップページ | 【加計学園問題】2017/06/17 ユアタイム/動画『「加計問題」高橋洋一氏に聞きました』 »
« (・∀・)釣り忍(シノブ)を作ってみた | トップページ | 【加計学園問題】2017/06/17 ユアタイム/動画『「加計問題」高橋洋一氏に聞きました』 »
コメント