【PISA2015】国際学習到達度調査で見えてくるもの(2016/12/06発表)【ブログ主覚書】
左は6日に公表された2015年実施のPISA(Programme for International Student Assignment)の結果です。
3年に1度行われ、毎回、「科学的応用力(科学的リテラシー)」、「数学的応用力(数学的リテラシー)」、「読解力」の3項目で、参加国(72カ国・地域)の成績が話題になります。
確かにこれらの順位は分かりやすい指標なのですが、このテストでは、様々なデータを元に、詳しい分析や傾向も公開されています。
例えば、下は、3項目全てでトップとなったシンガポールと日本の成績上位者の割合。
成績下位者はどちらも少数なのですが、シンガポールは上位の成績者が多く、日本は下位者も少ない代わりに上位者も際だっては多くないという傾向があることが分かります。
また、男女間の成績差もチャートが公開されていて、ほとんどの国で、科学、数学の分野において、男子生徒は女子生徒よりも良い成績、一方読解力では、ほとんど全ての国で女子が男子を上回る成績を上げており、日本も同じ傾向を示しているのですが、シンガポールはその差はあまりありません。
これ以外には「社会的公平性」という切り口もあり、親の社会的地位との関連性や恵まれない家庭の出身にもかかわらず良い成績を上げている、回復力のある生徒の割合も明らかにしています。それによると、日本は他の国と比較すると経済的弱者でもそれを克服できる度合いは高いようです。
上に貼ったチャートはこちらで見ることができます。(下は画面のキャプチャ。)
地図から国を選択し、言語は右上で「日本語」を選択すれば、日本語で表示されます。
日本を選択すれば日本のチャートが次画面に表示されますが、比較する国(地域)も追加できるので、前述のように2カ国で比較することができます。
なお、詳しい説明はこちら。「Featured – PISA 2015 Results」からレポートを読むことはできますが、ネット上で無料で見られるものは解像度が低いので小さな文字を読むのは困難です。
【参考】PISA2015 上位20カ国・地域
【参考】教育施策の変遷とPISAの得点
“ゆとり教育”真っ只中の2003年調査(2004年公表)は成績が降下しています。=PISAショック
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