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2016/10/28

【ドールハウス工作】 番外編 おねんどおねえさん

先日友人のお子さんに粘土で作ったミニチュアをプレゼントしたところ、後日、お子さんが「おねんどおねえさんみたい」と言ったと聞きました。

ん?おねんどおねえさんって?と思って友人に聞いたら、NHKの幼児向けの番組に粘土で工作するコーナーがあり、その工作をするおねえさんがいるのだそうです。

調べたら、番組はEテレの『ニャンちゅうワールド放送局』(毎日曜日午後 5時~5時25分/最終日曜日は休止)、粘土工作のコーナーは『世界ねんど遺産』だと分かりました。

で、録画して視聴してみました。その時は確かパンダかなにかの動物を作っていたかな。ネットで調べて、おねえさんは幼児だけでなく“大きなお友だち” (お父さん?)にも人気があることが分かりました。

それはともかく、おねえさんの粘土工作の本もたくさん出版されていることを知ったので、図書館で何冊か借りてみました。(川崎市図書館では予め図書カードを作成しておけばネットで本の予約や最寄りの図書館への送付も行ってくれます。)

タイトルだけ見て適当に予約したのですが、小学校の低学年向けのもの、高学年あるいは大人でも参考にできるものがあるようで、せっかく読んだので、レビューのようなものを書いておきます。

 

低学年向けの粘土工作

   

価格を見ると分かるのですが、これらは既に絶版のようで、プレミアが付いているものもあります。(実際の定価は後述)

共通しているのは全て軽量粘土を使っていること。粘土は370円~400円程度のようです。軽量粘土で作った作品は表面がマシュマロのようなマットな質感になります。

粘土の着色は水彩絵の具で、粘土の塊に直接チューブから少し出して練り込んで使います。写真で見るとこの粘土はかなり発色がいいようです。(メーカ公式の商品説明はこちら

他に使う材料は木工用ボンドや折り紙(色紙)程度で、道具も粘土用のヘラ(プラスチック製のよくあるタイプのヘラ)やカード(QUOカードのような薄いカード。これは粘土に筋を付けるときに、粘土ベラでは厚すぎるときに使います。)カッターはほとんど使いません。

作る工程は写真で紹介されていて、説明文中の漢字にはルビが振ってあるので、子供も一人で作れそうです。

感心したのは焼き色などを付けるのに、絵具を指に付けて叩いて着色するという方法。水彩絵具なら洗えばすぐに落ちるし、筆を使わないので子供でも難しくないでしょう。

全体的には(子供でも作れるように)単純化した形ですが、それ故可愛らしいので、大人でも作ってみたくなるデザインです。

下はこの本を参考に作ったたのではなく、ブログ主が何年か前に100均の軽量粘土を使って作ったものですが、作風としてはこんな感じです。(これは100円ショップ・セリアのカラー軽量粘土-赤、青、黄、白-を使って混色で色を作っているので淡い色しか作れません。)

Kashiwamochi

 

以下はそれぞれの本の特徴です。(価格は税抜き)

■『岡田ひとみのねんどでミニチュアクッキング』(メディアファクトリー/1,100円)

3冊の中では子供にとって一番身近な食べ物(料理)が紹介されています。オムライスやハンバーグ、ホットケーキや菓子パン、ドーナツなど、子供が好きそうな食べ物が多いようです。

ミニチュアフード以外にも、ショーケースやお皿、カップ、トングなどの作り方も、「大人に作ってもらおう!」として説明されています。

■『ねんドル岡田ひとみのねんどでミニチュアフードのお店やさん』(PHP研究所/1,200円)

ケーキやさん、やおやさん、パンやさん、わがしやさん、ドーナッツカフェの食材やメニューが作れます。

それぞれの店舗の作り方、カフェのテーブルと椅子、手提げ袋(紙袋)、お金などの作り方も紹介されていて、ままごと遊びを想定しているようです。

■『ねんドル岡田ひとみのねんどで食育!ミニチュアフード図鑑』(ダイヤモンド社/1,429円)

この本は、食育をテーマにしているので、食材そのもの(魚、野菜、果物等)が作品になっています。牛、豚、鶏もありますが、これは肉ではなく、生きた状態なので、マスコットのようなものが作れます。(魚やタコ、イカなども同様に可愛らしい)

魚は筆で色を塗ったりするので、3冊の中では一番難易度が高いかと思います。小物の作り方はありません。

どれも夏休みの工作にピッタリな3冊です。

 

 

 

高学年~おとな向けの粘土工作

 

以下はそれぞれの本の特徴です。(価格は税抜き)

■『ねんドル岡田ひとみの ねんどでミニチュア パリスイーツ―マカロン、エクレア、ミルフィーユ・・・・・・キッズも上級者も夢中♪』(主婦の友社/1,238円)

タイトルの通り、スイーツとパンの作り方がたくさん掲載されていて、どのレシピも軽量粘土と樹脂粘土のどちらでも作れるようになっています。各作品の写真もちゃんと両方の粘土で作ったものが掲載されています。(粘土の製品名は特に言及されていませんが、画像を見ると、軽量粘土は「天使のねんど」、樹脂粘土は「グレイス」を使っているようです。)

着色が水彩絵の具なのは他の本と共通しています。

最初に、トッピングなどに使うようなイチゴ、オレンジ等の果物類、クリームやホイップクリーム(木工用ボンドや粘土で作る方法)、お皿やスプーン、フォーク、紙箱の作り方等が説明され、次にスイーツの作り方が説明されています。

各スイーツの作り方は作品の画像と共にあり(作品と作り方が1ページで完結しているか、見開きで紹介されている)、見やすくなっています。

作品をアクセサリーやキーホルダーなどにする方法も紹介されていて、子供でもできるスイーツデコ本って感じです。

スケールは、見た感じは1/4程度で、作風はリアルさとかわいらしさを兼ね備えた雰囲気なので、大人が作る場合、好みのサイズに変えたり、技術に応じてもう少し細かく作り込んだりしてリアル感を出してもいいでしょう。

(ブログ主にとって)難点は作品名、オペラだのサントノレだのとお菓子の名前を言われても実物が浮かばないことでした。 あ~、こんなケーキあるなあ、くらいには分かるのですが。でも、可愛らしいです。

 

■『ねんどでミニチュア コースターに飾る季節の小物―おせち料理からクリスマスツリーまで、シーズンごとのかわいい飾りが簡単に作れる! 』(主婦の友社/1,400円)

この本は、各月の行事や風物詩をコースターの上に表現するというコンセプトで、粘土細工だけでなく、バルサで三方を作ったり、紙でススキを作ったり、クリスマスツリーにラインストーンやビーズを使ったりと、対象と材料の種類が広がります。

粘土は基本的には樹脂粘土が指定されていますが、作品によっては単に「ねんど」と記載されており、どちらでも作れるようになっているようです。

干支の動物(可愛らしくデフォルメされたもの)の作り方もあり、神無月(10月)はハロウィンがテーマなのでかわいいお化けの作品もあります。

また、千歳飴の袋や絵日記のページなど、コピーして使える素材もあります。

リアルさを追求した作品ではなく、可愛さ重視の飾り物といった作風です。

また、最後におねえさんの作品集(こちらは多分1/12スケールの、もう少し手の込んだ月ごとの風物詩)が掲載されていて、ドールハウス的なリアルな作品なので、作り方の説明はありませんがドールハウスを作る際の参考になるかと思います。

こちらの本は最初の方に見開きで作品集、後半にそれぞれの作り方が掲載されていますが、どちらの本も作品の画像は1ページを使った大きなものなので、細部がよく分かります。

 

 


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