【ドールハウス工作】 No.269 ミニチュアおせち料理/ダイソー樹脂粘土とモデナとの比較
前回の記事でも書いたように、ミニチュアフードの本を参照しながらダイソーの樹脂粘土をメインに使っておせち料理を作っています。(ミニチュアおせち料理はカテゴリ『おせち料理・和食』、正月の小物も含めたミニチュアは『正月』にまとめています。)
この本は特定のメーカ(パジコ社)の樹脂粘土(モデナ)を使用しているので、試しに買って、比較した上でダイソー粘土でも十分(と言うか、むしろダイソー粘土の方が使いやすい)とは思ったのですが、モデナはモデナの特性があるので、これも使っています。
ダイソー樹脂粘土とモデナの比較
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上の画像は250gの商品ですが、60g入りのものもあり、モデナカラー(色のラインナップはダイソーの樹脂粘土と同じ)は全て60g入りです。価格は300円くらいで、ダイソー粘土は30g入りなので、それほど高いわけではありません。(ダイソーカラー粘土の色の見本はこちらの記事をご覧下さい。)
※ 本来、樹脂粘土=ポリマークレイ(polymer clay)というと欧米で主流のオーブンで加熱して固める粘土を指すので、日本で主流の自然硬化させる粘土は「樹脂“風”粘土」と呼ぶこともありますが、一般には「樹脂粘土」と呼ばれるので、ここでもそう呼びます。
欧米のポリマークレイは日本では「オーブン粘土」と呼ばれ、日本の樹脂粘土は英語ではair dry polymer clayと表記します。
他にも「パン粘土」や「小麦粘土」といった粘土もありますが、樹脂粘土も含めて澱粉や小麦粉を原料に使っていて、成分的には大差ないように思われますが、例えばパン粘土はオーブントースターなどで少し焼くとパンのように膨れて中に気泡もできてパンのような風合いになったり、質感や堅さなど、微妙な違いがあります。
また、フワフワした感じの軽い粘土は「軽量粘土」(light weight clay)と呼ばれ、100均などで“ふわふわ紙粘土”みたいな名前で売っているものもこの類いです。
これ以外にもストーンクレイ(stone clay)/石粉粘土というものもあり、硬化すると石膏のような質感になるので、お皿などを作る時には使いますが、ミニチュアフードにはあまり使われません。
モデナは、柔らかくて良く伸び、手に取った感じはダイソー樹脂粘土とよく似ています。どのくらい柔らかいかというと、パッケージ(袋)の内側にべったりとついていて、取り出すときは指で掻き出さないと取れません。その時に爪の間に入ってしまうくらい柔らかいです。
ブログ主がよく使っていたグレイスという樹脂粘土はビニール袋に充填されて(魚肉ソーセージみたいに上下を絞って止めています)いますが、それほどべたべたはしません。
色の比較
モデナの基本粘土は「ホワイト」と表記されていて、色は乾燥前はマットな白ですが、パッケージにも「半透明」と書いてあるとおり、硬化するとやや透明感を帯びて、白ではなくなります。
下の画像は乾燥後のもので、上に置いているのはロウソク(アロマ用?のアルミ容器に入ったものを容器から抜いてひっくり返したもの)です。
透明感で言うと、モデナ>ロウソク>ダイソーの順でしょうか。ダイソー白も乾燥すると若干透明感を帯びますが、白と呼んでもいい色合いです。
色は下の写真の方が分かりやすいかと思います。(ついでに、グレイスも比較してみました。)
白色度の高い紙(マット紙)にグレーの折紙を重ね、その上に各粘土を置いています。
人間の目は騙されやすいので、モデナを単独で見ると「白」なのですが、白いものと並べると黄ばんだようなやや灰褐色を帯びているのが分かります。
画像では分かりにくいのですが、グレイスが一番透明度が高く、茹でた大根みたいな色合いで、モデナのような黄色味は感じられません。
前の記事に書いたように、カラー粘土と混ぜた場合、硬化後にカラー粘土の色がより濃く出るのはモデナの方なので、カラー粘土が硬化後に色が濃くなることを想定してモデナ/ダイソー白で予め色を“薄める”目的で使う場合は注意が必要です。
別の言い方をすると、モデナ(やグレイス)はカラー粘土に透明感を与えるのには役立ちますが、色を薄くする効果は低いという感じです。
収縮率の比較
ついでに硬化後の大きさも比較してみました。
粘土は2mmの厚さに伸ばし、お弁当用の抜き型で丸く抜いたのですが、テンプレートでおおよその大きさを測ると、抜き型は直径19mmくらいですが、乾燥した粘土はダイソーが17mmくらい、モデナは18mmくらいでした。
但し、厚みはダイソーの方が厚く、平均して1.5mmくらい、モデナの方は1.3mmくらいです。パジコのパンフレットを見たところ、モデナの収縮率は8.5%だそうです。
1回だけの実験なので、これだけでどちらが縮みやすいのかは判断できません。まあ、どちらも結構縮むということす。
弾力性の比較
どちらも硬化後の表面はカチカチに固まっていて、テーブルの上などに落とすと、カチッと硬質の音がします。
しかし、ナイフなどでカットしてみるとモデナの方が弾力があります。
上手く表現できませんが、カッターでスライスする時に、ダイソーの粘土はザクッとかサクッという感触ですが、モデナの方はやや“グミ”感があるというか、切り始めるときにおゆまるとか消しゴムにカッターの刃を当てたような弾力があります。
硬化時間の比較
モデナの硬化時間は公式パンフレットによると3~4日とのことですが、小さいパーツが多いので、3日くらいあれば固まります。ダイソーの樹脂粘土も同じくらいです。
上に色を塗る場合も、複数の具材を組み合わせて料理を作る場合も、それぞれが硬化してからでないと次のステップに進めないので、完成までに時間がかかります。
パジコ公式サイト: http://www.padico.co.jp/
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