【ブログ主覚書】なぜ鎮痛剤を飲むと胃が荒れやすくなるの?/ロキソニンSとバファリンEXの違い
ブログ主は数年前に1度ぎっくり腰をやったので、それ以来腰痛持ちというか、腰の痛さに敏感になってしまい、休めるときには薬を飲まずに済ませますが、早く回復したいときには鎮痛剤等を飲んだり、湿布薬を貼ったりして対処しています。
そのため、年に1回くらい病院でレントゲンを撮って、薬を処方して貰うのですが、その時に鎮痛剤(ロキソニン60mg)と一緒に必ず胃薬(ムコスタ錠100mg)が処方されます。
最初、「胃薬なんていらない」と言ったら、医者から「鎮痛剤は胃を荒らすんでダ~メ」と言われ、それ以来、鎮痛剤全般が胃に良くないのか、あるいはロキソニンだけなのか、疑問に思いながらもそのままになっていたところ、少し前の日経新聞に説明がありました。
それによると、
鎮痛剤に使われる成分は、痛みの元となる物質「プロスタグランジン(prostaglandin)」を抑える作用があるが、プロスタグランジンには胃粘膜を守る働きがあるので、これを抑制することで胃が荒れる。
ということなのだそうです。
鎮痛剤に使われる成分と書きましたが、解熱鎮痛剤として最も一般的なのが「非ステロイド性抗炎症薬」という種類で、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、アスピリン(アセチルサリチル酸の薬品名)、エテンザミドなどが含まれ、これらをまとめてNSAIDs(エヌセイズ)と呼ぶそうです。(NSAID:non-steroidal anti-inflammatory drug/非ステロイド抗炎症剤)
これらNSAIDsが胃を荒らす成分で、NSAIDs以外でよく使われるアセトアミノフェンは痛みを和らげる効果は弱いが、胃腸障害を起こしにくく、小児用の解熱鎮痛剤などに使われるそうです。
ブログ主の疑問はこれで解けたのですが、この記事の趣旨は、市販の痛み止めを買うときは、
- ブランド名(例えば、バファリン)でも、バファリンAとかバファリンEX、バファリンプレミアムなどと種類があり、それぞれ成分が異なること
- 風邪薬と共通する成分があるので、併用すると同じ成分を取り過ぎることがある
- 第1類医薬品(相対的にリスクが高い成分が含まれる薬)お買うときは使用法などを薬剤師に聞くこと
という内容でした。
ちなみにバファリンの公式サイトを見ると、バファリンには他のシリーズもあり、謳い文句だけ書き出してみると、
- バファリンA:【頭痛・熱に】早く効いて胃に優しい
- バファリンEX:【頭痛・腰痛・関節痛に】
- バファリンプレミアム:【つらい頭痛に】プレミアム処方が効く
- バファリンルナi(あい):【生理痛・頭痛に】速くよく効いて、しかも眠くなりにくい
- バファリンルナj(じぇい):【小中学生の生理痛・頭痛に】
などとあり、素人にはこれだけではよく分かりません。
なお、(記事にも一部は書かれていましたが)公式サイトに書かれている、各薬の主成分は、
- バファリンA: アセチルサリチル酸(アスピリン)
- バファリンEX: ロキソプロフェンナトリウム水和物
- バファリン プレミアム、バファリンルナi: イブプロフェン・アセトアミノフェン
- バファリンルナJ: アセトアミノフェン
ということで、もう少し詳しく医薬品説明書を読むと、更に胃粘膜を守る成分が入っていたりもします。(今回たまたまマツモトキヨシのサイトを使ってみたところ、薬に付いている医薬品説明書が商品ページにPDFで添付されています。)
ちなみに、ブログ主に処方されるロキソニン60mgというのは市販のロキソニンSと同じものだそうで、おなじロキソプロフェンナトリウム水和物のバファリンEXと有効成分を比べてみると、
- ロキソニンS: ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg) のみ記載
- バファリンEX: ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg)、乾燥水酸化アルミニウムゲル120mg(働き:胃粘膜を保護し、胃が荒れるのを防ぎます)
と、バファリンEXには胃薬も添加されているのが分かります。だから、ロキソニンは一緒に胃薬も処方されるのですね。
ちなみにどちらも第1類医薬品。他のバファリンは「指定第2類医薬品」で、第1類医薬品に準ずるリスクの高い薬品のようです。
この辺が薬のパッケージの表面に記載されているからと言って素人が読み取れるかというと難しいと思います。また、つい最近(2016年3月)、ロキソニンには重大な副作用(「小腸・大腸の狭窄・閉塞」)が発見され(※)ました。このような情報も個人ではなかなか追えるものではないので、最近はネットでも薬の購入ができますが、やはり薬剤師のいる薬局で相談するのが良さそうです。
※『ロキソニンの「重大な副作用」に腸閉塞などを追加 厚労省が指示』(投稿日: 2016年03月24日 12時41分 JST / 更新: 2016年03月24日 21時28分 JST )
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は3月22日、解熱鎮痛薬「ロキソプロフェンナトリウム水和物」の使用上の注意について、厚生労働省が「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう、改訂指示を出したと発表した。
医療用医薬品「ロキソニン錠60mg」「ロキソニン細粒10%」などが対象となる。
PMDAによると、過去3年における副作用の症例のうち、小腸・大腸の狭窄・閉塞関連の症例は6例。このうち、因果関係が否定できないものが5例あり、「専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した」という。 これに伴い、厚生労働省は一般用医薬品「ロキソニンS」などにも、同様の副作用の例を追記するよう指示。発売元の第一三共は「使用上の注意」の一部を改訂すると発表した。 (一部転載)
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