【ドールハウス工作番外編】 Wordの画像整列のコツ・グリッド線の活用/ラベルなどを印刷するテクニック【word2013】
はじめに
ミニチュアを作っていると、商品用のラベル、本の表紙などといったラベル類を作ってプリントアウトすることがよくあります。
ブログ主はミニチュア用のラベルなどを作る時はドローイングソフト(お絵かき用の専用ソフト)を使うかExcelを使うことが多いのですが、たくさん作ったラベルなどを一旦PC内に保存し、最終的に印刷をするときはWordを使います。
実際に印刷する紙はA4版が多いからで、Wordなら用紙サイズを決めて作業ができるので、視覚的にも分かりやすいからです。
その時に気をつけるのは同じサイズのラベルなどを複数印刷するときに位置を揃えること。上下が揃っている方が切り抜くときに便利で紙が無駄にならないからです。(下図)
そこで、今まで適当に使っていたグリッド線(後述)について調べたので、今まで散発的に書いてきたWordのテクニックとともに、Word(Word2013)における図形の位置合わせに関するテクニックをまとめておくことにしました。
ただ、結論としては、グリッド線は助けにはなるがそれほど正確ではなく、最終的には図形を全て選択して「配置」で「上揃え」などの“整列”を行わないとならない、ということが分かりました。
以下の順で解説をします。
- Word内で使用する単位を「mm」にする
- 方眼状のグリッド線(行グリッド線、文字グリッド線)を表示する
- ルーラーを表示し、空白スペースを非表示にする
- 微妙なズレを「配置」(「上揃え」など)で調整する
- 【参考】配置ガイド線(緑のライン)
なお、ここで使用しているラベルをテスト用に貼っておきます。(バラの画像はブログ主が購入した素材集のものです。)必要なら自分のPCに保存してご利用下さい。
画像をクリックするとオリジナルサイズ(大きなサイズ)の画像が表示されるので、そちらを保存して下さい。(画像の上で右クリックして表示されるメニュー-使用しているブラウザによって異なる-から保存やダウンロードができると思います。)
Wordに挿入した画像のサイズを変更する場合は、画像を選択した状態で、「図ツール/書式」(なにか画像を選択しないと表示されないメニュー)の「サイズ」で変更します。(下図) ここで単位が「mm」になっていない場合、単位をミリメートルに変更する方法は後述します。
1.Word内で使用する単位を「mm」にする
規定値は「ポイント(pt)」ですが、これは様々な設定に影響します。例えば、画像サイズを変更するときに、ポイントではなく、ミリで設定できるようになります。(下図参照)
(図-2)
設定方法は、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」の「表示」の項で数のように行います。
(図-3)
「使用する単位」 で「ミリメートル(mm)」を指定して、[OK]で保存します。
但し、Wordの内部的には「ポイント」という単位で管理されていて、指定したミリ数を近似値のポイントに変換してから再度ミリに変換するので、例えば7mmと指定しても、再度確認すると6.98ミリになっているというような現象が起こる。
なお、「オプション」を表示したついでに画像位置の規定値を「四角」に変えておくと良いでしょう。Wordに画像を貼り付けた後、移動が難しいのは、画像の位置がデフォルト(規定値)で「行内」になっているからで、画像を自由に配置するには「四角」などに変更し、これを規定値にしておくことをお薦めします。
2.方眼状のグリッド線(行グリッド線、文字グリッド線)を表示する
グリッド(grid)とは通常「格子、碁盤目」ですが、Wordでは水平線を「行グリッド」、垂直線を「文字グリッド」と呼びます。格子状にグリッドを表示するには、両方を表示する必要があります。
グリッドのメリットは、背景に格子が現れるので視覚的に位置合わせの目安になるのと、図形を動かす際にグリッド線に“吸着”するように止まるので、位置合わせが楽、ということになりますが、この“吸着”と言うのが弱く、実際にはなかなかきっちりと格子の角と図形の角が合わないのです。
グリッドの表示・非表示の切り替え
先に書いておきますが、グリッドの表示・非表示は「表示」メニューから切り替えができます。(「グリッド線」のチェックを外せばグリッド線は非表示になる。)
(図-4)
グリッドの間隔の指定
グリッド線を設定するには、「図ツール/書式」→「配置」→「グリッドの設定」から行います。
(図-6)
「グリッドとガイド」ダイアログボックスが表示されるので、ここで、「グリッド線の設定」を2mmや5mmなど、使いやすい整数に変えておくと分かりやすいと思います。ここでは文字グリッド、行グリッド共2mmに設定し、且つ、「グリッドの表示」の間隔を「1」に設定したので、縦横2mmの格子になります。(例えば2や3にすると、上で2mmに設定した場合、4mm毎や6mm毎に垂直線が表示されます。)
「グリッド線が非表示の時に線画オブジェクトをグリッド線に合わせる」にチェックを入れておくと、グリッド線を表示していなくても、グリッド線があるかのように画像を配置できます。
これ以降(別の文書でも)同じ設定を使う場合は[規定に設定]を押して(クリックして)設定を保存します。
3.ルーラーを表示し、空白スペースを非表示にする
ルーラー(ruler)とはメモリのことです。スクロールしても常に上部に表示されるので、おおよそのサイズを確認する目安になります。(下図-7 スクロールしてもルーラーは固定で表示されている。)
(図-7)
ルーラーの表示・非表示の切り替え/ページ余白の表示・非表示の切り替え
表示されていない場合は、「表示」メニューの「ルーラー」(図-4の「グリッド線」の上)にチェックを入れれば表示されるようになります。(ここで表示されるメモリの単位は「1.Word内で使用する単位を「mm」にする」の設定によりミリ単位となる。)
更に、ページ余白を非表示にするとルーラーとページ(印刷可能域)が近くなり、見やすくなります。
(図-8)
4.微妙なズレを「配置」(「上揃え」など)で調整する
これは、『【ドールハウス工作】 No.230 刺繍枠のミニチュア/how to make embroidery hoop miniature』記事内の「Wordで刺繍した布を作成・印刷する(Word2013)」で説明しています。
5.【参考】配置ガイド線(緑のライン)
配置ガイドとは、主に行(段落)頭や用紙の入力可能域の先頭にピッタリと画像を配置するためのガイド線で、画像を行頭に動かすことで自動的に表示され、マウスから手を放すガイドとなる。ページの中央にも表示される。但し、グリッド線と一緒には表示できません。
(図-9)
表示と非表示は図-6の「グリッドとガイド」ダイアログボックスで設定します。
「配置ガイド」の項の「配置ガイドの表示」にチェックを入れることで表示されるようになりますが、チェックを入れることで「グリッドの表示」のチェックが自動的に外れるので、前述のようにグリッドと同時に使うことはできません。
【余談】短くなったプリント用紙を使うには
以下は余談ですが、用紙の上の方にだけ印刷をしてカットし、A4の用紙が短くなったとき、次にその用紙を使う際には縦の長さを計り直して、「ユーザー指定」の用紙サイズをプリンタードライバーに設定していましたが、A4の用紙が入っているトレイにそのまま入れれば、プリンターを“騙す”ことができるようです。
以前使っていた上から給紙するタイプのプリンターでは、用紙のサイズには余り厳しくなかったのですが、給紙トレイに入れるタイプのプリンターでは、トレイの紙抑え(?)を用紙サイズにピッタリ合わせると、「用紙サイズが違います」みたいなメッセージが出て印刷できないのが面倒だと思っていました。
通常A4サイズのコピー用紙をトレイに入れっぱなしにしているので、その上に短くなった用紙をトレイの奥に合わせるように置くと、プリンターはA4サイズだと思ってくれるようです。
これはCanonのプリンターでのことです。
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