【ドールハウス工作】 No.231 引き出し付きテーブルの作り方と家具作りのコツ【how to】
まずはサンプルです。こんなの↓。
(図-1)
この手のテーブルは『【ドールハウス工作】 No.219 机と椅子のミニチュア/「ローラの小さな家」進捗状況』でも作りました。画像だけご覧になるならこちらをクリックして下さい。画像がポップアップします。
ミニチュアテーブルの作り方-Introduction
- 過去にも「ワンポイントメモ」(カテゴリ『ミニチュア制作ワンポイントメモ』)などで材料や道具、家具の作り方などについて散発的に記事を書きましたが、今回は初心者の方にも参考にしていただけるように、過去の記事のインデックス的な役目と補足的な説明も加えるつもりです。
- テーブルの作り方として過去記事『【ドールハウス工作】 No.94 テーブルの作り方【How to】』に基本的な作り方を書いたので、まずはこちらをご一読下さい。
- 今回は100均フォトフレームに収めるため、横幅118mmという中途半端なサイズで作りましたが、説明は120mmとしています。
準備編(材料・道具)
【材料】(今回使用したもの。)
- 天板(①): ヒノキ板(3mm厚/50mm幅) 120×50
- 底(②): バルサ(2mm厚) 100×30
- 幕板・奥(③): ヒノキ板(2mm厚/10mm幅) 10×100
- 幕板・横(④): ヒノキ板(2mm厚/10mm幅) 10×30 2枚
- 幕板・前(⑤): ヒノキ板(2mm厚/10mm幅) 10×25 2枚
- しきり(⑥): ヒノキ板(2mm厚/8mm幅) 8×30 2枚
- 引き出し・前(⑦): ヒノキ板(2mm厚/10mm幅) 10×50
- 引き出し・底(⑧): バルサ(2mm厚) 50×30
- 引き出し・横(⑨): バルサ(2mm厚) 6×3 2枚
- 引き出し・奥(⑩): バルサ(2mm厚) 6×46
- 脚(⑪): 市販のもの、またはヒノキ棒(5×5mm) 長さ 58mm ※脚に飾りの削りする方法は『ミニチュア製作ワンポイントメモ(No.4)』を参照して下さい。
- 引き出しの引き手: スプリングホック 、真鍮釘 (1.0×8mmくらいの小釘-真鍮製のものは柔らかいのでペンチでカットできる)
【ミニチュア家具に使用する木材・工作材】
工作材については特徴などを『ミニチュア製作ワンポイントメモ(No.1) 木材』にまとめましたが、家具にはヒノキ(檜)、アガチスがよく使われます。(バルサについては後述)
ヒノキは板状、棒状のものが、各種厚さ・各種幅で売られており、テーブルや椅子の脚には棒状(角材)のもの、テーブルの天板や棚などには板状のものを選びます。
例えば、2cm幅の棚なら2cm幅の板を買ってくれば、長さを決めて切るだけなので簡単です。今回はテーブルの天板に5cm幅のものを使いました。
アガチスはやや茶色っぽい木材で、こちらは板状のものが一般的なようです。
個人的によく使う厚さは、家具、特にテーブルの天板には3mm厚、引き出しなどには2mm厚です。
バルサは非常に柔らかくてカッターで切れ、加工がしやすいのですが、表面や断面(小口)が粗いので、家具にはあまり使われませんが、目立たないところに使ったり、サンドペーパーをかけて表面を滑らかにすれば、その他の部分にも使えます。今回も引き出し部分にバルサを使用しています。
【道具】
- ノコギリ(ピラニア鋸 がお薦め) マイターボックス と組み合わせて使うと便利です
- カッター(バルサを切るため)
- ピンバイス(引き出しの引き手をつけるため-釘を刺す穴を開けるため/ドリル刃を装着して使用する工具) またはミニドリル(精密ハンドドリル/ドリル刃が固定のもの。ドリル刃のサイズ毎に必要なものを揃える。)
- サンドペーパー(空研ぎペーパーが丈夫でお薦めで、 ブロック状の端材などに両面テープで巻き付けておくと便利-板を切ったときの”バリ”を取ったり、仕上げに角を削ったりするのに使う)
- ペンチ(釘をカットするため)
- ボンド(木工用ボンド-速乾性で口の細いもの がお薦め/多目的ボンド-”Gクリア”とかそんな名前のもの/引き出しの引き手の釘を固定するため)
- 塗料: 木部用水性塗料(ステイン)、好みでつや出しニス、引き手に色を塗る場合にプラモデル用水性アクリル塗料(タミヤカラー など)やアクリル絵具(トールペイント用塗料 は色が豊富 ※なぜかAmazonは塗料は高いのでJoshinかヨドバシドットコムがお薦めです。)
- ピラニアのこ(鋸)は刃が薄くて目が細かい鋸で、大抵のホームセンターで売っているので入手もしやすいツールです。
- マイターボックスについては『【プチ工作】 鋸立て/レザーのこ&カッティングガイドボックス レビュー【ツール】』で説明しています。
- ミニドリル(下図・右)はダイソーでも時々売られています。(ドリル部分が着脱式で交換可能な物はピンバイスといい、別売りのドリル刃セットと共に使います。
使い方は、穴を開けるものをドリル刃が貫通しても良いように下に不要な木材などを敷いて置き、上からドリルを垂直に立てて、ねじ回しの要領で回して穴を開けます。ピンバイスは軸と刃が別売りになっているだけで、使い方は同じです。ダイソーのものは刃の直径が0.5と0.8(mm)、1.0と1.8がそれぞれセットになっていて、この4本があれば十分です。- 木部用水性塗料(ステイン)については『ミニチュア制作ワンポイントメモ(No.10)-木部用ニス/ステイン』で説明しています。ステイン以外の塗料については『ミニチュア製作ワンポイントメモ(No.6): 使用する塗料について』をご参照下さい。
作り方
1. 木材をカットして塗装する(準備編/図-2参照)
鋸で切る時点でなるべく正確に切り、同じ長さにすべきものは揃っているかどうか確認して、長すぎるものはサンドペーパーで削って調整します。
カットした木材は切り口にバリ(ギザギザした出っ張り)ができているのでサンドペーパーで軽くこすってバリを落とします。
脚など、同じ長さのものを複数切り出すときは、最初に正確に切り出したものを物差し代わりにして使うと楽です。
鋸の刃の厚さ分誤差がでるので、1本1本図って切るようにして下さい。
単純な形のテーブルなら組み立てた後で塗装してもいいのですが、このように複雑な形のものは組み立て前に塗装するほうがいいです。
また、組み立ててしまうと塗りにくいだけでなく、ボンドがはみ出したりして表面に付着していると塗料、特にステインを弾いてしまうので、予め塗装しておく方が失敗がありません。
2. 脚を組み立てる
(図-3)
幕板(④)と脚(⑪)をカッティングマットの目盛りを利用してまっすぐ接着します。
木工用ボンドで貼り付けますが、直接塗らずにどこかに絞り出して楊枝で塗るか、細い口のボンドを直接塗って、いずれにしても均一になるよう、楊枝で広げます。
3. 引き出しを組み立てる
引き出しは⑦~⑩のパーツを使用します。下図-4、5を参照してボンドで組み立てます。
ブログ主は脚を天板から5mm引っ込んだ位置に付けることが多いのですが、これは、脚に5mm角のヒノキ棒を使うことが多いので、幕板の長さが切りのいい数字になるという単純な理由です。 (今回の例では、天板の長さが120mmくらい-実際には前述のように118mm-なら幕板は(5mm+5mm)×2=20m短くすればいいので10cmと分かりやすい数字になります。)
脚はもう少し外側でもいいので、図-4の青字のような表現をしています。
(図-5)
4. 脚と天板以外の部分を組み立てる
図-1のように、底(②)を置き、奥の幕板(③)を貼り、中央に引き出しを置いて手前の幕板(⑤)としきり(⑥)を接着します。
ボンドで接着する前に各パーツを配置してみてサイズを微調整(サンドペーパーで削るなど)するといでしょう。
ボンドが乾いたら、引き出しがスムースに出し入れできるか確認し、必要ならサンドペーパーをかけて微調整します。
5. 4を逆さにしておき、脚を接着する
(図-6)
6. 引き出しを外して天板に接着する
図-6から引き出しを外し、裏返しにした天板に接着します。(下図は『【ドールハウス工作】 No.94 テーブルの作り方【How to】』から転載したものですが、参考まで。)
(図-7)
7. 引き出しに引き手を付ける
引き手はミニチュアショップでも売っていますが、今回はスプリングホックを使いました。(ワンピースの背ファスナーの上などに付いている小さいホック)
これを少し広げて金色に塗り、図のように釘を刺して引き出しの引き手とします。
まず、ホックを引き出しの手前の板に当てて位置を決め、目打ちなどで釘を刺す穴の位置に印を付けます。
次に、ピンバイスやミニドリルで穴を開け、多目的ボンドを少量つけて差し込み、内側に飛び出た余分な部分をペンチでカットします。
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