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2015/04/14

自然素材の洗剤の使い分けはpHがポイント/重曹、セスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムの使い分け/使いやすい霧吹き【ブログ主覚書】

先日の日経新聞『暮らしのワンポイント』というコラムに自然素材の洗剤、重曹、セスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウム(以上、アルカリ性)やクエン酸(酸性)の使い分けについて書かれており、興味深かったので、もう少し詳しく調べてまとめておこうと思います。

 

 

 

 

ポイントは「中和」

pH(水素イオン指数)とは水素イオンの濃度を示す指数で、ラテン語の「pondus Hydrogenii」(【直訳】水素の重さ/【英】potential of hydrogen)の略号「pH」をドイツ語読みしてペーハー(あるいは英語読みしてピー エイチ)と読みます。

液体の酸性・アルカリ性の程度を表すのに用いる指数で、「7」が中性、これより小さければ酸性、大きければアルカリ性を示します。

汚れのタイプには酸性とアルカリ性のものがあり、これを落とすには中和・分解がポイントです。

 

Eco_cleaning01

 

酸性の汚れを中和・分解するアルカリ性洗剤の使い分け

油汚れ、人の身体から出る汚れ、生ゴミの腐敗臭は酸性で、これを落とすにはアルカリ性の洗剤を使います。

重曹(炭酸水素ナトリウム)を使った掃除は既に有名ですが、セスキ炭酸ソーダ(セスキ炭酸、過炭酸ナトリウムはあまり聞き慣れません。それぞれのpHは重曹が「8.2」、セスキ炭酸ソーダ「9.6~10」、過炭酸ナトリウム「10~11」。なお、石けんは「8~10」だそうで、数字が大きいほどアルカリ性が強く、洗浄力が高くなります。

 

それぞれの特徴は下記の通りです。

 

  • 重曹: 通常の酸性の汚れ落とし。/弱アルカリ性で肌に優しく、1%程度の濃度なら水で二度拭きする必要がない。/30度以上の湯でないと溶けないのが難点だが、それを利用して研磨剤にも使える。/広口瓶や小鉢に入れてエッセンシャルオイルなどで香りづけした消臭剤としても使える。
  • セスキ炭酸ソーダ:重曹と炭酸ソーダの中間のような物質で、重曹より水に溶けやすい。/油脂やタンパク質をある程度乳化、分解できるが、石けんほどの洗浄力はない。/湯に溶かした際に泡(二酸化炭素)を発生するので入浴剤に使われる。
  • 過炭酸ナトリウム:「酸素系漂白剤」の名前で売られている。/水に溶けると炭酸ナトリウムと過酸化水素に分離し、炭酸ナトリウムは洗濯ソーダとして古くから洗濯に良く使われる物質で、 過酸化水素は、オキシドールとして消毒に使われている物質。そのため、漂白剤、除菌剤、消臭剤として、食器洗い乾燥機用洗剤や、パイプクリーナー、洗濯槽クリーナーなどに使われる。

 

重曹

重曹は100円ショップでも手に入り、ブログ主も下の画像のようなレンジの五徳や受け皿の掃除(→webページ記事『重曹でお掃除、その他掃除のノウハウ』)やコーヒー(油脂性の汚れ)の茶渋が付いたポットの洗浄(=ポット洗浄剤代わり)に使用しているので、通常の汚れにはこれで十分のようですが、もう少し洗浄力が欲しいときに過炭酸ナトリウムを使用するのが良さそうです。

 

Cleaning_know_how01

 

過炭酸ナトリウム

過炭酸ナトリウムについて調べていたら、NHKの『あさイチ』という主婦向けの情報番組で洗濯槽の掃除に使う方法が紹介されたらしく、YouTubeにも動画が投稿されているようですが、石鹸百科というサイトの『ドラム式洗濯機の洗濯槽掃除』というページに写真付きで分かりやすく使い方を説明しているので、リンクを貼っておきます。

 

漂白剤としては絹やウール以外に使用でき、200ccの湯(60度)に小さじ2杯(5cc×2杯=10cc)を溶かして襟や袖口の部分洗い、30リットル(40度)の湯に小さじ6杯(=大さじ2杯=30cc)を1時間ほどの浸け置き洗いで使用できます。(→『洗濯上手こつのコツ 』 洗濯のコツをきちんと根拠を説明して界悦してくれる良書です。写真も豊富で手順も分かりやすい。)

 

なお、上記サイトはここでご紹介した“エコ洗剤”の詳しい使い方が説明されている便利なサイトです。

 

アルカリ性の汚れを中和・分解する酸性洗剤

水道水に含まれるミネラル分が結晶した白い汚れ(水あか)やミネラル分と石けんが反応してできた石けんカスはアルカリ性なので、このタイプの汚れには酸性のものがよく、使いやすくて入手もしやすいクエン酸がお薦めだそうです。

よく、流しの水あか落としに、生活の知恵で、みかんの皮で拭くということを聞きますが、みかんのpHは3.5くらい、クエン酸はpH2.1(数字が小さいほど酸性が強い)。

実際に、家ではクエン酸の水溶液を霧吹きに入れておき、シンクの周りに白い雲のような汚れが付いたときは吹きかけてしばらく放っておき、雑巾でで拭き取って落としています。(その前に油汚れは取っておきます。)

クエン酸水溶液もそうですが、重曹などを溶かした液は泡が立たないので、水で流したり拭き取ったりするだけで良く、掃除も簡単です。

  

ブログ主は、別に合成洗剤の類いを否定するわけではないので使っていますが、宣伝文句につられて雰囲気で買ってしまい、結果、他の用途に使っていいのかどうか分からない洗剤が増えてしまうなら、これらの“エコ洗剤”の特質を知った上で試してみるというのもいいかと思います。

調べてみたら、それほど高いものではないようで、下に価格の分かるリンクを貼っておきます。

 


下記の商品は配送料無料のようです。(Amazonのサイトが混み合っているときなどは一時的に画像が表示されない場合があります。その場合はF5キーを押してこの記事を再読み込みしてみてください。)


 

使い方・計量方法

上でご紹介した洗剤は濃度1%程度が使いやすいそうで、水(湯)200ccに対して小さじ1/2程度を目安にします。(2%なら小さじ1杯)

料理をする方なら常識ですが、念のため説明すると、料理用の計量カップで、1カップというのは200cc。

従って、市販の計量カップは200cc以上計れるものが一般的です。

小さじとは5ccの容量を言い、大さじは小さじ3杯分の15cc。

どちらも100円ショップでも手に入れられますが、画像のように表示が分かりやすいものが便利です。

 

お薦めの霧吹き(スプレー)

霧吹きは100均でも手に入るものですが、液体が残り少なくなったときに上手く吸い上げてくれないのにイライラしませんか?

ブログ主は、いわゆる荒物屋で買った、もう少し高い(と言っても数百円の)霧吹きを愛用していますが、一度使ったら使い良さを実感する霧吹きをご紹介します。


下記は配送料無料のものもあり。


 

ブログ主が持っているものと同タイプのものを集めて見ましたが、ポイントは中のホースとおもり。

ホースが柔らかいシリコンでできていて、先端におもりがついているので、スプレーを傾けるとホースの先端が移動するので、少ない液体でもスプレーでき、上向きに傾けても使えるのです。

画像の商品はよく分かりませんが、ブログ主が持っているものは本体に目盛りが付いているため、計量カップも必要ありません。

100均でお薦めなのは、布などに吹きかけられる消臭スプレー(リセッシュみたいなもの)の霧吹き。これは、霧が細かくて広範囲に広がります。中身を使い終わったらとっておくといいと思います。

 

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