【ドールハウス工作】 No.168 アイロンのミニチュア/『ダグアウトの向こう』...は大草原!?【ブログ主覚書】
(。◕‿◕。) この記事はどちらかというとブログ主の覚書なのですが、まずはミニチュアのご紹介。
19世紀の西部開拓時代の頃のアイロンです。こんなの↓。
先日のブログ記事『【ドールハウス工作】 No.166 ランプのミニチュア/『ローラの小さな家』(村上一昭著)【書籍】』で、アニメ『草原の少女ローラ』やNHKで放送されたドラマ『大草原の小さな家』をモチーフにしたドールハウス本をご紹介しましたが、その中に小道具として使われているもの。
ただし、作り方は説明されていないので、工夫して作ってみました。
材料はスチレンペーパーや紙巻きワイヤー、丸棒。(材料はまとめページの「スチレンボード」の項を参照して下さい。)
ドールハウスの本を参考にしたと書きましたが、実際は別の本を見て作りました。前の記事にも書いたように、ブログ主は原作やドラマを知りません。それで、小物の一つ一つの実物が見たいと、図書館から二冊の本を借りました。
その本については後述しますが、一冊の本はこんな感じの本です。
アイロンの写真が載っているページを開いてみましたが、ローラが生きた時代の生活を伝える道具の写真集といった感じで、ミニチュアの参考にするには最適の本。
ブログ主は、アイロンが英語で「iron」(アイアン)というのを、多分中学生くらいの時に知り、「へぇ、鉄(アイアン)と同じスペルなんだ。」とちょっと不思議に思った記憶があるのですが、こうしてアイロンの初期の形を見ると、まさしく鉄の塊です。
日本の古いアイロンも、ヨーロッパのどこかの民族博物館で見たアイロンも「火熨斗」(ひのし/中に入れた炭火の熱気を利用して、布地に押しあてて しわを伸ばし、また、ひだをつけるための金属製の器具。)と呼ぶもので、現代のアイロンと同じ形をした古民具は初めて見ました。
で、このアイロンの使い方も、この本で分かりました。
前回の記事『【ドールハウス工作】 No.167 100均フォトフレームのドールハウス『キッチンストーブ』』でご紹介した古いキッチンストーブ、要するに現代のレンジ+オーブンのようなものですが、立派なものは、もっとひな壇のようになっていてものを載せるところがたくさんあります。だから、火に近くないところではポットのお湯などを保温したりもできるのですが、アイロンもストーブの上に置いて暖めて使ったようです。
もう一つ、この本で知ったことがあります。それは『ダグアウト』の語源(?)。
ダグアウトとは日本では「ベンチ」の方が一般的だと思いますが、野球場で選手が控えている場所のことで、フェンスをくりぬいたような形で引っ込んでいて、地面は少し掘り下げられています。
これがどう“ローラの家”と関係があるかというと...
この物語は、著者ローラ・インガルス・ワイルダー(Laura Ingalls Wilder/1867-1957)の実際の体験をもとに、各地を転々と移住しながら成長していく少女(著者がモデル)のお話で、シリーズとして何冊もの本が出版されています。
そのうちの一つ、『プラム・クリークの土手で(On the Banks of Plum Creek)』では、1874~1875年(日本では明治7~8年)の思い出を書いているそうですが、その頃にプラム・クリーク(クリーク<creek: 小川)の近くに建てて住んだ家の挿絵を見ると、とても不思議な家なのです。
物語ではどのように描写されているかは分かりませんが、草原の少し小高くなっている部分に横穴を掘り、ドアや窓を付け、煙突を出したような家。
森林が近くにあり木材が豊富な日本では想像しがたいのですが、アメリカの大草原では家を建てる木材は遠くから運ばなくてはならず、とても高価なので、草の根が張った地面をレンガのように切り取り、それを積み上げて家を建てるという工法(?)があったそうです。
と、書いてもピンとこないと思うので、画像の検索結果をキャプチャしたものをこっそり貼ると、こんな(↓)家で、SOD HOUSE(ソッド・ハウス)と呼ぶそうです。(ちなみに庭などに芝を植えるときに四角く切ったものを置きますが、あれは英語でsodというそうです。)
元はただの土なので、そのうちに草が生えて、それ自体が丘のようになってしまいます。
多分、ローラが住んだ家はもっと手軽に、小高くなったところに横穴を掘って家としたのでしょう。そして、こんな家のことを「ダグアウト/ダッグアウト(DUG OUT)」と呼びます。(dug<dig の過去・過去分詞形/dig:(地面などを)掘る)
横浜DeNAベイスターズが毎年出しているDVDのタイトルが『ダグアウトの向こう』、つまり、ベンチの奥までカメラが選手を追って撮影した1年の記録なのですが、本物のダグアウトの向こうは大草原だったのですね。(あ~、数日前に届いたけど、忙しくてまだ見てない...)
そう言えば、ブルペン(試合中に投手が肩を作る投球練習場)も「bull pen」で、元々は「牛の囲い場」で、転じて「留置場」なんて意味がありますね。アメリカの野球用語も調べてみると面白そうです。
最後に、図書館で借りた本(結局手元に残したいと、Amazonで購入しました。)をご紹介します。(下の画像はAmazonから表示しているので、サーバーが混んでいるときなどで表示されない場合があります。その場合、F5キーを押して再読み込みして下さい。)
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『大草原の小さな家―ローラのふるさとを訪ねて』という本は、シリーズの各本が時系列に章にまとめられ、ストーリーの要約や物語の舞台になった土地の風景、オリジナルの挿絵、復元された家や当時の生活が分かるような写真が多く掲載されています。
また、著者が最後に住んだ家の写真や実際のローラの家族の写真もまとめられ、物語の副読本としてだけでなく、作家そのものに興味のある人にはおすすめの一冊です。(A4よりやや大きい大型本)
- 『大草原の小さな暮らし―LITTLE HOUSE』は復元された家の内部の見取り図や写真もありますが、本に著されている当時の生活を伝える道具の写真集といった感じで、「洗濯」、「掃除」、「狩り」等といった生活シーン毎に道具が紹介されています。
ローラの旅の足跡もまとめられています。(A4の高さをB5くらいにしたサイズ)
どちらも、風景写真も多く、ローラが住んだ(頃の)住居や学校、雑貨屋などの写真も豊富で、ローラの生きた時代を目で見て知るには良い本だと思います。
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