プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -クリッペン(プレゼピオ)-
おもいっきし、季節はずれだけど...クリッペン(プレゼピオ)が完成したのでupします。
ん?クリッペンて何?と思われる方が多いかも知れませんが、キリスト降誕の場面(を再現した人形飾り)のことで、クリスマスの頃に飾るものです。
こんなの↓。
人形は高さ約4cm、箱のサイズは6×13×9.5cm。
ブログ主はクリスマス市が立つ頃のドイツに旅行するのが好きで、何度か行ったので見かけましたが、(日本の雛飾りみたいに)家庭で飾るほか、広場(や、多分、教会内)に大きめのクリッペンが飾られます。
ブログ主は初めてこの存在を知ったのがドイツなので、ドイツ語のクリッペン(Krippen)またはヴァイナハツクリッペン(Weihnachtskrippen)という名前しか知りませんでしたが、日本では一般にラテン語由来のプレゼピオ(Presepio)と呼ばれるそうです。
Krippeとはドイツ語で「飼い葉桶」のことで、調べたら、イタリア語のpresepe(プレゼーペ)も同じ意味のようで、これは幼子イエスが飼い葉桶に寝かされたことから来るのでしょう。
クリスチャンでもないブログ主がこれを作ろうと思ったのは、南チロルで知り合った家族に贈りたいからで、張り切って収納を兼ねた飾り台まで作っちゃいました。
イエス降誕のシーンの再現なので、動物や小道具も含めて登場人物はたくさんいるけど、馬小屋を舞台に、イエス、聖母マリア、ヨセフ、東方の三博士、羊飼いあたりが定番の登場人物で、ヨーロッパでは少しずつ買いそろえる楽しみもあるようです。
この中で日本人に馴染みがないのは、「東方の三博士」(とうほうのさんはかせ)かも知れません。(東方の三賢者(とうほうのさんけんじゃ)、三賢人とも呼ばれます。)
マギ(Magi)とも呼ばれ、英語のマジシャン(magician)などと同根の言葉だそうですが、占星術師とかそんな人達で、キリストの誕生を祝福するために、贈り物を持ってやってきます。
この贈り物というのは、金、没薬(もつやく)、乳香(にゅうこう)で、ここまでは知っていましたが、この機会に没薬と乳香を電子辞書で調べてみたら、没薬も乳香も植物(カンラン科)の樹脂から作られるもので、ミイラの防腐剤に使ったり、薬にしたりするものだそうです。要するに高価なもの、貴重なものシンボルなんでしょうね。
この東方の三博士はドイツ語圏ではドライ・ケーニゲ(drei Könige)、つまり「三王」と呼ばれます。これはドイツ語圏を旅行すると街中(まちなか)に立つ像やホテルの屋号でよく見聞きする言葉です。一応名前はカスパール(Caspar)、メルキオール(Melchior)、バルタザール(Balthazar)となっていますが、聖書にはなく、後に付けられたものだそうです。
このクリッペ(と箱)は手元に残らないので、記録のために写真も撮っておきました。(以前の記事『プチ工作:簡単木工-バルサで小箱作り-』でご紹介したブック型の箱の改良版)
今回は、内箱を少し削って磁石を収め、吸着板(金属板)は蓋の内側を板の厚さ分削ってはめ込んでいます。
以下、ブログ主の覚書
- 内箱・底: 8×12cm
- 内箱・サイド長: 5×12cm
- 内箱・サイド短: 5×9cm
- 蓋/底: 9.5×13cm (8×9.5+5×9.5)
- 背表紙: 5×13cm
関連記事
- まとめページ:私家版スクラップブックの『ミニミニ・オブジェ』
- 関連ページ:『プチ工作:『ミニミニオブジェのプレゼント―かわいく手づくり雑貨たち』』
- 関連ページ:『プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -nostalgia -』
- 関連ページ:『プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -nostalgia No.2-』
- 関連ページ:『プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -nostalgia No.3-』
- 関連ページ:『プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -クリッペン(プレゼピオ)-』
- 関連ページ:『プチ工作:クリスマスモチーフのミニオブジェ』
- 関連ページ:『バルサで作るミニオブジェ -おばあちゃんの針道具-』と曲尺・鯨尺・呉服尺の話』
- 関連ページ:『プチ工作:簡単木工-バルサで小箱作り-』
- 関連ページ:『プチ工作:100均木製ボックスのリメイク』
« プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -nostalgia No.3- | トップページ | プチ工作:段ボール箱のリメイク -整理箱- »
« プチ工作:バルサで作るミニオブジェ -nostalgia No.3- | トップページ | プチ工作:段ボール箱のリメイク -整理箱- »
コメント