こどもの日になぜ柏餅を食べるの?
こどもの日と言えば柏餅(かしわもち)ですが、まずは端午の節句の由来から。
子供(世継ぎ)の健やかな成長を願い...というのは江戸時代の武家の風習が一般にも広まったもので、平安時代から、この時期に菖蒲(ショウブ)やヨモギといった香気の強い植物で邪気を払うという風習があったからです。
「この時期」と書いたけれど、もちろん旧暦の話。
旧暦の5月は現在の暦で言うと6月。つまり、梅雨に入って衛生に気をつけなくてはならない時期なのです。
そこで活躍するのが抗菌植物。
平安時代は菖蒲を柱に懸けたりして邪気を払い、江戸時代には(田植え前の準備として)菖蒲やヨモギで屋根を葺い建物にこもり、薬効を持つ菖蒲の根を浸した菖蒲酒を飲んだりして汚(けが)れを落としたそうです。(ショウブについては『【ドールハウス工作】 No.144 『ショウブの悲哀』/カキツバタのミニチュア』に詳しく書いています。)
そして、柏餅の柏も抗菌作用があります。
柏餅を食べる風習は近世の武家社会からで、「新芽が伸びてから古い葉が落ちる柏」に「家系が絶えない」という縁起を担いだものだそうですが、同じく抗菌作用がある葉でつつんだ粽(ちまき)同様、生活の知恵からきたものと考えられています。
なお、ここでいう菖蒲とはサトイモ科の植物で、きれいな花の咲く菖蒲とは別の植物です。菖蒲の花は同じサトイモ科の水芭蕉(ミズバショウ)を思い浮かべればイメージできると思いますが、芯のように見える部分と同じような花です。(蛇足かも知れませんが、水芭蕉の白い花びらのように見えるのは苞(ほう)と言って、花ではありません。)
甘いもの好きのブログ主としては、あとで柏餅を買ってこなくちゃ。
もちろん和尚でね。
追記:2012/05/01付記事 はじまり考『端午の節句 鎌倉時代以降、男児の行事に』(読売)
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コメント
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TO: ミーちゃん
あ、行ってきたのね。
良かったでしょ?^^
イトカワとヤハブサの名前の由来は、ハヤブサが地球に帰還するとき、NHK BSの番組で特集を組んでたなあ
(こういうこと言うとアレな人もいるけど)昔の戦闘機とか戦艦とかのネーミングって格好いいんだよね。
確かに、青山方面から宮益坂を歩くと見つけやすいかもね。(渋谷駅からだとビルに隠れちゃってる)
私は、渋谷駅から高架になっている通路を通って宮益坂登って246へ、っていうのが通学路だったから懐かしい。
渋谷のターミナル前から行く道は、帰りに知ったけど桜通りって言ったかな?桜並木で雰囲気のいい通りでした。
投稿: ブログ主 | 2011/05/06 12:11
先日「コスモプラネタリウム渋谷」に行って来ました(o^-^o)
渋谷に向かって宮益坂下っていくと銀座線見える高架の向こう側にドームの屋根?を見付けました
俺の観た番組は勿論「ハヤブサ」です
もう感動して泣きそうになりました
篠田氏の「~君」の演出は却ってよく
3億キロの彼方からひとりぼっちで帰還した人のように思われ...
小惑星「イトカワ」は元東大教授の糸川英夫氏の名前に由来し 「ハヤブサ」は戦前彼が生み出した戦闘機の名前と一緒なんですね
今は俺の好きな宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」という番組やってます
施設も綺麗でとても良かったです
また行こうと思います
投稿: ミーちゃん | 2011/05/05 21:56